私の春はツクシと桜の花から

毎年、寒さが柔らいて春が近付いてくると、私は気分がウキウキしてきます。そんな私にとって、春を実感する具体的な瞬間が二つあります。それは、まず一つはツクシが出てきた時です。自宅の前のちょっとした空き地などにツクシが頭を出してきているのが見えると、「ああ、今年もまた春が来たのだなぁ」と心から実感するのです。

そしてもう一つが、桜の花の開花です。これも自宅近くにある桜の木の枝を見ていると、ある日、蕾が膨らんで薄ピンクの花が咲いているのを発見するのです。すると、しみじみと春を感じることができるのです。

私の暮らす地では毎年、まずはツクシが頭を出します。すると桜の蕾が段々と膨らみ始めます。そしてツクシから遅れること一週間から二週間くらいで開花するのです。このツクシの芽生えから桜の開花までの一連の流れこそ、私にとっての春のささやかな楽しみです。

今年の春もまた、私はツクシと桜とを存分に楽しみました。若い頃はツクシや桜なんかには全く関心はありませんでした。季節の移り変わりなど、どうでも良かったのです。しかし50代にもなってくると、こんなささやかなことにも楽しみを見いだすことができるようになりました。きっと誰でも歳を取ると、皆、自然にこうなってゆくのでしょう。